屋上緑化ABC

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 ご存じの通り、屋上緑化とは屋根や屋上に何らかの植物を植え緑化することですが、これは環境問題への関心が高まることで生まれた手法ではなく、そもそも自然との共生を考える中で、先人たちの知恵として建築物の断熱性能や景観の向上などを目的として生まれたものです。
 現在では、環境問題への関心の高まりからヒートアイランド現象の緩和や省エネ対策などとして認知され、自治体の義務化や助成の流れとともに全国に広まりを見せています。ただし、その広まりは大企業や官公庁の建築物が中心で、一般的なビルや集合住宅などではコストや維持管理面の問題が未だに大きく捉えられ、その普及状況は遅々としています。

屋上緑化導入の効果や目的

 屋上緑化を導入する効果や目的としては、主に以下のようなものがあげられます。多くのメリットがある屋上緑化ですが、導入可否判断はやはり最終的にはコストとメリットとの兼ね合いになります。
 ぞうさん緑化マットは、導入コスト、メンテナンスコストが低く、以下のようなメリットを享受できるため、緑化導入に踏み出しやすい商品として自信をもっておすすめできます。

  • 都市部のヒートアイランド現象の緩和
  • 建築物の断熱性の向上
  • 建築物の保護、耐久性の向上
  • 建築物の防音性の向上
  • 大気汚染物質の吸収・吸着
  • 企業イメージの向上
  • 安らぎや憩いの空間の創出
  • 景観の向上
  • 生態系の創出

屋上緑化導入にあたって留意すべき点

屋上緑化の導入にあたっては、主に以下の点に留意した施工やメンテナンスが必要になります。

防水と防根

 屋上緑化を検討する上で十分に配慮しなければならない点が防水と防根です。植物の根というのは、かなりの力があります。普通の防水処理をして緑化の施工を行うと、根が防水層をやぶって躯体に入り込み、ひどい状況になります。このため、根が躯体に侵入しないように防根シートを張り、緑化に適した防水処理をする必要があります。防水には塩ビシート防水、アスファルト防水、FRP防水などいろいろな方法がありますが、防根対策もセットで考えて、屋上緑化施工に強い業者さんを選択すべきでしょう。

重さと保水

 当たり前ですが、建物には積載できる荷重に限りがあります。積載荷重限度を超えるような大きな荷重のかかる緑化を行うことはできません。建築基準法では、一般的な住宅建築で人が立ち入れる屋上・バルコニーは、床の積載荷重が180kgf/u、地震力が60kgf/uで構造計算することとされていますが、構造計算上の荷重ギリギリまで載せてしまうと、屋上緑化スペースに人が立ち入れない恐れが出たり、雨や水やりで水が保水された場合に、荷重オーバーの危険性が生まれます。建物によっては荷重設定を多くしている場合もあるため、まず事前確認を行い、その建物にあった緑化計画を立てる必要があります。
 ぞうさん緑化マットは1u当たり40〜70kg(最大保水した場合の荷重が70kg)という荷重なので、基本的に建築基準法の構造計算をクリアしている建築物なら設置可能です。

強風

 風の力を甘く見てはいけません。
 建物の立地、高さや構造によって、屋上では強風の影響をかなり受けます。植物が飛ばされたり、ユニット式のものではユニットのまま飛ばされたり、芝の場合はがれて飛ばされる可能性があるので、対策を講じなければなりません。一般的には、植物の転倒防止、飛散防止、基盤強化、ネット張りなどの対策がとられますが、ぞうさん緑化マットの場合には、芝の根がマットに行き渡り、マットと芝が一体化しているため、飛ばされることはありません。設置してから1カ月後くらいには、芝の根がマットどおしを連結し、マット全体が一体化するので、更に風抵抗は強くなります。

メンテナンス

 屋上緑化した後の維持管理の手間はなるべく少なくしたいものです。維持管理の主なものは、水やり、排水溝の掃除、雑草や虫の駆除、病気への対策などになりますが、日常的なことでは水やりの手間がかかると思います。
 ぞうさん緑化マットの場合には、保水能力が他社製品よりも高い(1uあたり50リットル以上)ので、基本的には夏場以外は雨水のみでOKですし、ヤシガラマットなので土が流れ出ることもなく、排水溝に土がつまったりして水が溜まるようなことはありませんので、緑化しなかった場合の掃除程度で済みます。したがって維持管理の手間は他の製品よりも比較的少ない商品といえますが、それ以外の雑草や虫、病気については、ぞうさん緑化マットは人工物ではなく100%自然物なので起こりえます。よって、これらへの対応や備えはしておく必要があります。(雑草を抜いたり、病気への備えとして殺菌剤の散布など)

自治体の助成制度

 自治体は緑化活動を推進するため、それぞれ独自の助成制度を設けて緑化導入サポートを行っていますので、緑化導入をご検討される際には、助成制度をぜひご活用いただければと思います。
 ただし、最近では緑化の質をより厳しく評価して、助成目的に整合する冷却効果、断熱に有効な手法が優先される傾向が強まっています。それに伴って、屋上緑化の植物として人気の高いセダムなどは効果が薄いとして対象植物からはずす自治体もあります。
 以下東京都の一部の自治体になりますが、緑化助成制度についての問い合わせ先を列記させていただきます。助成を受けるための条件や手続き等については、各自治体の窓口に直接コンタクトをとっていただきご確認をお願いします。

東京都 (財)東京都公園協会 公益・水辺事業部 公益事業課 TEL 03-3232-3099
東京都・足立区 みどりのまちづくり課 TEL:03-3880-5188
東京都・荒川区 環境課 TEL:03-3802-3111
東京都・板橋区 土木部みどりと公園課緑化推進グループ TEL:03-3579-2533
東京都・大田区 まちづくり推進部環境保全課 TEL:03-5744-1365
東京都・葛飾区 環境課緑化推進係 TEL:03-5654-8239
東京都・北区 環境課 環境緑化係 TEL:03-3908-8618
東京都・江東区 水辺と緑の課 みどりの係 TEL:03-3647-2079
東京都・品川区 道路公園課 みどりの係 TEL:03-5742-6799
東京都・渋谷区 環境保全課環境計画推進係 TEL:03-3463-2749
東京都・新宿区 みどりの係 TEL:03-5273-3924
東京都・杉並区 みどり公園課 みどりの事業係 TEL 03-3312-2111
東京都・墨田区 環境保全課 緑化推進担当 TEL:03-5608-6208
東京都・世田谷区 みどり政策課 TEL:03-5432-2282
東京都・台東区 公園緑地課 TEL:03-5246-1323
東京都・中央区 緑化推進係 TEL:03-3546-5438
東京都・千代田区 環境温暖化対策課エネルギー対策係 TEL:03-3264-2111
東京都・豊島区 土木部 公園緑地課 TEL:03-3981-4908
東京都・練馬区 公園緑地課 TEL:03-3993-1111
東京都・文京区 みどり公園課緑化係 TEL:03-5803-1254
東京都・港区 土木事業課 緑化推進係 TEL:03-3578-2111 内線2330
東京都・目黒区 みどりと公園課みどりの係 TEL:03-5722-9359